ポゼッションは手段


北海道はもう秋に向けて、トンボがグラウンドに出没したり、最高気温が30℃いかなくなってきたり、CMで除雪機が頻繁に現れるなどもはや夏は終わってしまった感じ。そんな中でアウエーに行くと日本はまだまだ真夏なんだなと実感させられます。


先日の天皇杯の清水戦ではあと一歩と言う所まで戦う事が出来ましたが、最後のクオリティー(試合を決定づける質)の差が結果となって現れてしまったそんな試合でした。おそらく、プレーしている側も外から見ている側もある程度いい内容だったという実感があったそんな試合でした。


0820 Gya tokura


ただ、ここにはカラクリがあり基本的なJ1の試合展開とJ2とでは違うという事。J2では相手の良さを消すために前線からの激しいプレスの応酬になりバタバタした試合展開になりやすいのに対してJ1ではハーフラインくらいまで下がって迎え撃つイメージ。そのため試合展開がゆったりとしてボールを保持しやすくなる。ましてやJ2相手だと横綱相撲をとって攻撃を受ける。そんな要素が絡み合ったのが先日の試合でした。


コンサドーレはここまでシーズンを通して引いた相手を崩せない展開が続いています。


ポゼッションサッカーをテーマにプレーをしてきて、一人一人のボールを回す技術は確実にうまくなってきているのと相反してリスクを負う縦パス(バックパスや横パスではない前向きのパス)が減少している感じがします。(数字で統計を取っているわけではないのであくまでも感覚的なもの)


やってきた事が出来るようになっていくともとやりたい、成功体験をもっと楽しみたいという潜在的な意識で無意識的に「ポゼッションをする」=「ボールをとられてはいけない」へと変換してしまいバックパスや横パスが増えていってしまうのです。もちろん、ポゼッションする事でゲームの主導権を握り、相手を動かす事で体力を奪い、攻撃のスイッチをいつでも入れる事が出来るので、ポゼッションはサッカーにおいて重要なファクターであります。


だだ忘れてはいけないのは、ポゼッションはサッカーをする上での手段であって目的ではないと言う事です。


今はチームとしてそのプライオリティをしっかりと考えなければいけないのかなと思っています。誤解しないでもらいたいのはポゼッションを否定する気はさらさらなくむしろどんどんチームとしても、個人としてもうまくなりたい。


そんな事を思いながらエスパルス戦ではチームとして多少孤立していても、チャンスとみるやリスクを負った裏や縦へのパスが多かったように思います。例えばイメージとしては、DFラインMFラインFWラインと三分割した時にDFラインから100%、70%、30%位のパスの成功率のイメージでお互いがイメージを共有したい…


30%はスルーパスのイメージなのでくさびなどはもっともっと成功率は上げなくてはならないけど、つまり三回に二回は通らないようなパスコースにリスクを負ってパスを出す勇気と、三回に一回しかこないけどそれをもらえる準備をFWはする。そんなチームとしてのイメージの共有でノッキングする事はかなり減ると思うし、これに方法論(距離感、動き方など)を乗っけていく事で成功率はかなり上がってくると思う。


なかなか、やってきている事が結果となって現れずに悔しい日々を送っていますし、沢山のサポータの皆さんに週末の幸せを提供で出来なくて本当に悲しいですがそれにも関わらず変わらぬ熱い応援に感謝の気持ちでいっぱいです。


最後の最後までJ1昇格に向かって一緒に戦っていきましょう!!!